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プレッシャーホールド法の問題点

もっとディフュージョンフロー試験を簡便に、そしてマニュアル操作時に2次側の汚染の無いシステムを構築しようとプレッシャーホールドテスト法が考案されました。この手法は図6に示すように2次側に開放系を有しない為、手動操作時に於ても、2次側汚染を起こさないシステムである。この手法では、完全性試験ラインに於て、1次側容積、ライン温度、1次側圧力が正確に判明している場合、又これらの諸要素が変動しない場合、
PV=NRTの式からこのラインの1次側のガス容量が計算できる。
P=圧力(kg/cm2)、V=容積、T=温度
そして、ディフュージョン等2次側へガスの移動がある場合、時間的要素を組入れる事により2次側ディフュージョン量が計算できる。

  • ラインの改造があれば管理基準値は変化する。
  • ライン温度管理と記録は必要不可欠である。
  • 1次側容積の測定はあらかじめフィルター1次側で正確に測定していなければなりません。一般の完全性試験機による測定は正確性に欠ける。
  • 試験時間が長くなると、1次側圧力が低下していくので、2次側ディフュージョン量も少なくなり、注意が必要である。
  • 正当な管理基準値の設定が必要になります。正当な管理基準値とは、ディフュージョンフローレートとの相関性ある、根拠ある管理基準値の事です。
プレッシャーホールド法の問題点

図6